【クロネコ主任より】
新NISAが始まりましたが、「つみたてNISA枠」として、毎月いくらを積み立てるのが最も効率的か、悩んでいませんか?
- 「満額(月10万円)積立が正解?」
- 「年収が低いから少額でいい?」
- 「生活防衛費を崩してでも満額を目指すべき?」
結論から言うと、つみたてNISAにおける「正解の金額」は、あなたの家計状況、年収、そして何よりも「心理的な負荷」によって異なります。
この記事では、年収別のシミュレーションを通じて、あなたの家計で「無理なく続けられる最高の積立額」を見つけるための戦略を解説します。そして、投資のプロとして、長期投資で最も大切な「継続のメンタル」を維持するための積立額の決め方をお伝えします。
最高の資産形成は、「無理のない範囲で、長く続けること」から始まります。
1. そもそも「つみたてNISAの毎月の積立上限」はいくら?
旧つみたてNISAの年間上限は40万円でしたが、新NISAの「つみたて投資枠」の年間上限は120万円に大きく拡大しました。
年間120万円を達成するための毎月積立額
年間120万円をちょうど使い切るための毎月の積立額は、以下の通りです。
| 投資枠 | 年間上限額 | 月々の積立額(12ヶ月均等) |
|---|---|---|
| つみたて投資枠 | 120万円 | 100,000円 |
月10万円を積み立てれば、非課税メリットを最大限に享受できます。
しかし、毎月10万円の積立は、多くの人にとって決して簡単な金額ではありません。重要なのは、「満額を達成すること」ではなく、「無理なく、この非課税枠を自分のペースで埋めること」です。
2. 【年収別】無理なく始める「積立額決定シミュレーション」
あなたの年収や生活費から、毎月いくらを投資に回せるか、具体的な目安をシミュレーションしてみましょう。
ここでいう「積立可能額」は、「生活防衛資金を確保した上で、余剰資金として使えるお金」を指します。
| 年収(額面) | 手取り月収目安 | 投資に回せる理想の積立比率 | 理想の毎月積立額目安 |
|---|---|---|---|
| 300万円 | 約18万円 | 10%〜15% | 1.8万円〜2.7万円 |
| 400万円 | 約22万円 | 15%〜20% | 3.3万円〜4.4万円 |
| 600万円 | 約31万円 | 20%〜25% | 6.2万円〜7.7万円 |
| 800万円 | 約40万円 | 25%〜30% | 10万円(満額)も視野に |
✅ シミュレーションの前提:
- 家賃や食費などの生活費が手取りの50%〜60%に収まっている。
- ボーナスは考慮せず、月々の手取りのみで計算しています。
- 貯蓄(生活防衛費)とは別に、投資に回せる金額としています。
シミュレーションからわかること
- 年収400万円台まで:月10万円の満額積立は、相当な節約(ジェイソン流!)や、副業による入金力アップが必須です。無理せず、まずは「月3万円〜4万円」を目標に設定するのが現実的です。
- 年収600万円以上:手取りの約20%を投資に回せれば、月5万円〜8万円が射程圏内に入ります。満額も目指せますが、生活の質を落とさないバランスが重要です。
3. 積立額を決定する際の最重要戦略:「継続のメンタル」
クロネコ主任がキャリアコンサルタント・臨床心理士の視点から最も強調したいのが、「長期投資はメンタル勝負」ということです。積立額を決める上で、以下の2つの質問に答えてみてください。
戦略1:株価が暴落しても積立を止めずにいられるか?
投資を長期間続ければ、必ずリーマンショックのような一時的な大暴落を経験します。
- 積立額が大きすぎると…
- 暴落時に資産が急減するショックが大きく、「もう怖くて続けられない!」と積立を止めてしまうリスクが高まります。
- 正解の積立額とは?
- 「暴落して資産が半分になっても、焦らず積立を続けられる」と思える、心の底から納得できる金額が、あなたにとっての正解です。
戦略2:生活防衛資金は確保できているか?
生活防衛資金とは、病気や失業など、万が一の事態が起こったときに生活を維持するためのお金のことです。
- 目安: 生活費の6ヶ月分〜1年分(転職リスクが高い場合は1年分推奨)。
- 投資の鉄則: この生活防衛資金を崩して、NISAを満額にすることだけは絶対に避けてください。
- 理由: 緊急時にお金が必要になったとき、暴落中であっても投資信託を売却せざるを得なくなり、本来の利益を得られなくなるためです。
投資は「余剰資金」で。これが長期継続の基本です。
4. 理想の積立額を達成するための具体的な行動(入金力強化)
シミュレーションで「月5万円積みたい」と決めても、現状の家計で難しい場合は、厚切りジェイソン流の「入金力強化」に取り組みましょう。
行動1:固定費の自動削減を最優先する
毎月の手取りを増やす最も効率的な方法は、支出の中でも「固定費」を削ることです。
- 通信費(格安SIMへの変更)
- 不要な保険の見直し
- 使っていないサブスクリプションの解約
これらの行動は、一度実行すれば「自動で毎月の積立額が増える」効果があります。
行動2:ボーナスや臨時収入を「年間の非課税枠」に充てる
月々の積立が限界でも、年間120万円の非課税枠を埋める方法はあります。
- 年間の目標積立額:月5万円 × 12ヶ月 = 60万円
- 残りの非課税枠:120万円 − 60万円 = 60万円
ボーナスが出たときや、ふるさと納税の自己負担2,000円を引いた後の臨時収入が出たときに、年間の残り枠を埋める「スポット購入」を積極的に活用しましょう。
5. 結び:まずは「月1万円」から始めてみよう
つみたてNISAの「正解の金額」は、満額の月10万円ではありません。
「あなたが無理なく、10年、20年と積み立てを続けられる金額」こそが、あなたにとっての正解です。
もし今、迷っているなら、まずは「月1万円」から始めてみてください。
- 市場に慣れる:値動きに一喜一憂しなくなります。
- 継続の自信:「続けられている」という達成感が、メンタルを安定させます。
- 複利の恩恵:少額でも、時間を味方につければ大きな資産になります。
生活防衛資金を確保し、余裕資金で淡々と積立を続ける。これが、クロネコ主任が推奨する、最も確実で心の安定を保てる資産形成戦略です。


